経営を科学することはできるのか? 「世界の経営学者はいま何を考えているのか」


新ジャンルビジネス書として出版社も一押しのようですが、確かに面白かったです。
「アメリカの経営学者はドラッカーを読まない」
「世界の経営学は科学を目指している」
「ハーバード・ビジネス・レビューは学術誌ではない」
という一般的な勘違いを訂正することもつかみとしても、いい感じです。

さて、MBAホルダーは以前ほど人気が無くなっているようですが、経営学とは何かを知っていれば、期待が大きすぎたことが良く分かります。この本は、経営学とは何かをやさしく解説してくれます。こんな最先端の学問は実際には役に立たないという批判もあるかも知れません。しかし、最先端の医学が風邪にはあまり役に立たない一方で、難病の治療は日進月歩で進んでいます。このように、場面に応じてすごく役に立つものなのだということが真摯に伝わってきました。
手前味噌ではありますが、現場経験を通じて「こうなのかな?」と悩んで出した答えと、学者たちがそれぞれの研究を通じて出した答えには近いものがありました。

行動経済学、ソーシャル、企業文化、イノベーション
このあたりの「知のフロンティア」はどうなっているのか?一読の価値あります。

『世界の経営学者はいま何を考えているのか』からの名言

近年になればなるほど、企業が競争優位を実現できる期間は短くなっている。すなわち、持続的な競争優位を実現することは、どんどん難しくなってきている。これはアメリカの産業全般に見られる傾向である。
他方で、いったん競争優位を失ってからその後ふたたび競争優位を獲得する企業の数が増加している。すなわち、現在の優れた企業とは、長いあいだ安定して競争優位を保っているのではなく、一時的な優位(Temporary Advantage)をくさりのようにつないで、結果として長期的に高い業績を得ているように見えているのである。

気づいたこと
やっぱり心理学、経済学、経営学は同じようなことを言ってますね。

今日の一言
紺屋の白袴、医者の不養生にならないようにしないとね

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One Response to 経営を科学することはできるのか? 「世界の経営学者はいま何を考えているのか」

  1. […] 『世界の経営学者~(「セカケー」)が最新経営学のエントリー本とすれば、『読むエコ』は最新ミクロ経済学のエントリー本という触れ込みでした。手にした結論は、タイトルや装丁からも予想されるように、セカケーよりももっとわかりやすさが意識されている印象です。 わかりやすさの反面、もうちょっと深いところまで…といった物足りなさは正直若干あります。ですが、日常の悩みごとの多くは経済的な視点で単純化することができるというメッセージはとても重要だと思います。少しでも単純化することができるのであれば、悩みの解決につながります。 「まとめとオマケとあとがきと」というセクションには、この本のメッセージがまとめられていますので、紹介します。(書評を手抜きで書けるような配慮?) […]

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