芥川賞『火花』

火花 (文春e-book)
芥川賞作品をしばらく網羅していたのですが、かなりつまらなくなってきていたので、ここ数回は少し遠ざかっていました。
今回は芸人が書いた本格小説と言うことで、大きな話題も読んでいたので、ミーハーに一読。

ストーリーはばらさず、感想だけを紹介すると、こんな感じでした。

(序盤)最近流行りの文体だなぁ
純文学というのがどんな定義なのかわかりませんが、流行りはあるような気がします。最近は文章を長めに、リズムをあえて崩して読ませる感じなのでしょうか。

(中盤)もし書いた人が芸人であることを知らなかったら、どう読めるんだろう?
著者が本当の芸人であることを知らなかったら、書いてあることにリアリティを感じるのだろうか?芸人の裏の世界や芸人同士の付き合いについて、ちょっとピンと来ないかも知れません。

(終盤)そこには真実があるかも
書いてあることにはストーリーや文脈を超えて、真実がありますね。うん、あります。登場人物が誰であろうと、書いているのが誰であろうと、最初から有名じゃなかったとしても、わかります、という感覚です。

実は、最近の芥川賞受賞作などがあまり面白く感じられなかったのは、ルポルタージュ的な「事実」として「こんな人生もある」「こんな人もいる」という語り口のものが多かったからなんですが、『火花』にはもう少し「真実」が感じられました。主人公をえぐって描写することには違いないんだけれど、えぐった先に誰しもが共有できる本質が出てくるかどうか、とでも言いましょうか。
『火花』からの名言

鬱陶しい年寄りの批評家が多い分野はほとんどが衰退する。

僕は神谷さんを、どこかで人におもねることのできない、自分と同種の人間だと思っていたが、そうではなかった。僕は永遠に誰にもおもねることのできない人間で、神谷さんは、おもねる器量はあるが、それを選択しない人だったのだ。

俺な、小学校で習ったこと、ほとんど出来てないけど、そういう俺を馬鹿にするのは大概が保育所で習ったことも出来てないダサい奴等やねん

必要がないことを長い時間をかけてやり続けることは怖いだろう?一度しかない人生において、結果が全くでないかもしれないことに挑戦するのは怖いだろう。無駄なことをするということは、危険を回避するということだ。

今日の一言
何ごとも素直に。

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