『ジェフ・ベゾス』はいかにしてAからZのエブリシング・ストアを創ったのか?
ネット通販の代名詞「アマゾン」を創業したジェフ・ベゾスの物語は読み甲斐たっぷりです。
ビジネスの世界に住む人間なら、こういう人が存在することは知っておくべきでしょう。
強烈に事をやりとげ、部下を使い倒し、勝つためならどんな脅しでもかけ、巨大な声で笑う、そんなキャラクターが浮かび上がってきます。
ハチャメチャな行動を取っているようで、道理を重んじ、信念を貫いている。
ベゾスのスタートアップストーリーとして、とにかく参考になります。
奥さんのマッキンジーさんからは「ノンフィクションではない」との書評が出ているように、脚色めいているところはありますが、全体感として非常におススメの一冊です。
細かいエピソードは本を読んで頂くとして、彼が持っているように感じられた行動指針を挙げるとすると、
- クリステンセンやウォルマート、eBayなどの先人から真摯に学ぶ。かといって、決して真似はせず、本質をセオリーとして理解し、実行に移す。
- スタートアップ時のマネジメントスタイルと大きくなってからのマネジメントスタイルを変え、最初はとにかく突破するスタイルから、効率性を求めるように、目的に応じ、学びながら実行している。
- 倹約を徹底。
- アルゴリズムの開発や、マーケティングのアイデアなど、クリエイティブな頭脳を持つ人間が行うべき仕事と、ITもしくは単純労働が行うべき仕事を明確に分けて、仕事を任せている。
- Everything Storeというビジョンは直感的だが、それを実現するための戦略は極めて理詰め。理論的にできうることでベストな手段を取り、妥協しない。
おまけとして巻末についているベゾスの愛読書も興味深いです。
- 『イノベーションのジレンマ』はジョブスにとっても愛読書のようでしたが、ベゾスも、自分の事業を常に破壊するように仕向けていました。
- 『ビジョナリー・カンパニー』 『ビジョナリー・カンパニー2』は恐らく、アマゾンが大きくなってからどのように立派な企業になるのかという指針を与えたと思います。単にIPOして売り切るベンチャーで終わらなかったのはこうしたイメージができていたからでしょう。
- 『私のウォルマート商法 すべて小さく考えよ』では、元は銀行マンだったベゾスがITの世界に入り、小売店を展開する時に、小売りの神髄を吸収しました。
- 『ザ・ゴール』 言わずと知れたTOCのセオリーは、巨大倉庫の運営効率を極限まで高めるのに参考にされたと言われています。
他割愛です。
『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』からの名言
ベゾスはこう言った。「君の仕事は、いままでしてきた事業をぶちのめすことだ。物理的な本を売る人間、全員から仕事を職を奪うくらいのつもりで取り組んでほしい」
気づいたこと
たくさんあった・・・とにかくやってみよう
今日の一言
創業期はどんな会社もブラック企業
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マインド | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
革新度 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
『シリアル・イノベーター』というよりイントラプレナーの概要書
『嫌われる勇気』