久々に王道のイノベーション本『ゾーンマネジメント』

  

キャズム』『エスケープ・ベロシティ』の著者であるジェフリー・ムーアが、今度は大企業向けに提言。
おそらく、スタートアップが大企業になるスピードが激しく早いことと、大企業もスタートアップ化していることもあるかと思いますが、シリコンバレーも大企業向けマーケティングが進んでますね。
とはいえ、さすがジェフリー・ムーア、イノベーションの解像度を高め、単なる精神論をより推し進めてくれます。
まず、リーンスタートアップが向くエリアと向かないエリアがあるという認識。こちらは最近のようやく認識が広まりつつありますが、変革と創造は違うんですよね。
創造は、0→1だから、試行錯誤、仮説検証、リーンスタートアップが有効。
変革は、100→20→200だから、捨てる勇気。

経営をスポーツに例え、ゾーン・ディフェンスのアナロジーで4つエリアを定義します。
そして、サッカーやバスケットのようにゾーンの機能は守っている時と攻めている時も違う。この解像度は素敵ですね。
ゾーン1はパフォーマンス。つまり既存事業の成果出し。
ゾーン2はプロダクティビティ。つまり既存事業の効率化。
ゾーン3はトランスフォーメーション。つまり会社の転換。
ゾーン4はインキュベーション。つまり新領域の探索と実験。
そしてよくあるあるな間違いとしてこんなことがあるっていうことで、注意したいところです。

  • パフォーマンス・ゾーンに過剰投資する
  • プロダクティビティ・ゾーンで現状を維持する
  • インキュベーション・ゾーンをトランスフォーメーション・ゾーンと取り違える
  • トランスフォーメーション・ゾーンを導入しない
  • 破壊的攻撃を受けた場合にそれを否定しようとする

『ゾーンマネジメント』からの名言

現代のビジネスを特徴付ける要素は何か。ひと言で言えば、スピードと破壊的変化だ。

今日の一言
具体性ではなく、解像度。あえてこの言葉を使おう。なぜなら、具体的なものは過去のものだから。

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