『学力』の経済学

「学力」の経済学 

誰しも、何らかの形で教育に携わっていますので、一度読んではどうでしょう。だからこそ、『まったくといってのの素人でも自分の意見を述べたがるという現象がしばしばおこる』のが教育なのです。
ここで解説されているのが、ついつい我流でやってしまい、結果のフィードバックが得られない「教育」というものをデータで紐解くということです。教育経済学者である著者が、どのような教育やしつけをすると、結果が出ているのかというのを国内外の統計を紹介しながら非常に易しく解説してくれます。残念なのは国内データが少ないこと。これは政府が調査結果を公表しなかったり、解析できる形で提供しないためらしい…
この本で紹介される教育の「秘訣」はさほど驚くようなものではなく、躾を小さいうちからやることなど、極めて納得感が高いものばかりです。唯一びっくりなのが、教員の免許制度を失くす方が生徒に良い教育を与えられそうだというもの。教師の給与アップもあまり効果がないらしいのも意外です。
親としては読んでおいては損のない一冊です。

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