『知の逆転』というよりは、知性の地上化?
「現代最高の知性」が語るという触れ込みの本にしては少し勿体ない感が正直ありました。すごい知性の人に普通の質問をしちゃっている感じです。例えて言うと、テレビ番組のコメンテーター。イメージですけどね。ジャレド・ダイアモンドであれば『銃・病原菌・鉄』を読んだ方が100倍面白い!
とはいえ、そうそうたるメンバーの対談集です。
世の中にはこんな人がいるんだ!という気づきは得られると思います。ここで取り上げられている人たちは、それぞれのフィールドでの大家であるばかりか、周辺の知識体系もありますし、教養が深い。人生や宗教に対してもはっきりとした見解を持っています。
『銃・病原菌・鉄』で有名なジャレド・ダイアモンド、DNAの構造を解明したワトソン、人間しか話すことができない言語について新たな発見をしたチョムスキー、人工知能の天才ミンスキー、最先端の数学を応用して巨大なIT企業を築いたレイトン、脳の個体差を自ら体験しながら解明しているサックス。
これらの人たちがどんなものの見方をしているのか、どんな経験や勉強をしてきているのかを垣間見たい人はぜひ、読んでみてください。
例えば、これほどロボットの研究をしているのにもかかわらず、福島の原発で役立つロボットがいなかったのは、人間に似せたり、可愛くすることばかり研究していて、役に立てようと研究者が考えていなかったからだとミンスキーも言っています。そういうホンネを聞くことができるのは価値ありますね。
個人的にはワトソンの話はホンネっぽくて面白かった!
『地の逆転』からの名言
成功したのは、よく考え、よく読み、よく知っていたからだと思います。ビジネスでも同じことが言えるでしょう。他の人が知らないことを知っていて、それがいいとわかっているので利益に繋がる。私の大学院でのモットーは、「知識と判断をもって勝つ」 --ジェームズ・ワトソン
気づいたこと
集合知というのは、感情に近い
今日の一言
どこが逆転?
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