『The Fabric of Civilization』
タイトルを直訳すると『文明の布』ですが、Fabricには「組織」という意味もあるので、『文明の組織』とも言える、むしろそっちの方が合ってるかもしれません。人間の文明が発達した背景にある布、具体的には、繊維、紡織、染色…様々な技術の歴史と文明の関係をここまでか、という具合に語る本です。
そもそも、なぜ私たちは服を着るのか?という根本的なニーズや、どのようにそのニーズに応えて来たのかという歴史を知ることは知的好奇心を刺激してくれます。さらに、その歴史は技術とイノベーションが紡がれているものなのです。このように言葉にも入り込むほど「技術」が私たちの生活に溶け込んでいる領域は繊維や服飾を超えてありません。
日本人目線で読んでも、絹の輸出、製糸会社などが近代化を推し進め、日本の国力を高めたことなどを改めて気づかされます。もう少し繊維について詳しかったら面白く読めたとは思いますが、十分面白い。お勧めです。
『The Fabric of Civilization』からの名言
The most profound technologies are those that disappear. They weave themselves into the fabric of everyday life until they are indistinguishable from it.
今日の一言
もうちょっと読解力があればさらに楽しめたかも。
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