『突破するデザイン』

「デザイン思考」はイノベーションを生まない。
そういうデザイン思考を痛烈に批判する一冊です。
デザイン思考は、あくまでも手段のイノベーションであり、「意味」のイノベーションにはなっていないと言います。意味のイノベーションは、モノを再定義し、新しい意味を与えます。例えば、ヤンキーキャンドルによって、ロウソクは明かりから香りという意味の違うものを提供するようになったようにです。新しい価値といってもいいかもしれません。
新しい意味を作り出すためには、ユーザーの声を集めたり、沢山のアイデアを発案することは有効ではありません。むしろ、内側から、少人数の「ラディカルサークル」で批判をし合うことが有効だと言います。
スティーブ・ジョブズが「顧客の声を聞かない」と言っていることと近しい概念ですね。
個人的には、同じことを感じていました。顧客の観察とヒアリングから得られるのはあくまでも「役に立つ」製品についての示唆です。新しい「価値」を見つけようとすれば、それ以上のことが求められて当然でしょう。アートに近づくこのような取り組みには、印象派の画家たちが集まったように、安心して批判し合う仲間がきっと役に立つはずです。
『突破するデザイン』からの名言<新しい意味 とは、別の言葉で言えば「解釈」であり、最適化ではない。人々が愛するであろうモノゴトの解釈なのである。
今日の一言
デザインの観点でイノベーションを語るうえで「意味」に触れることは必然。
テクニック 




マインド 




革新度 




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