見えにくい『製品開発の「見える化」99』
店に行けばさまざまな製品が溢れていますが、実際にどうやって製品を開発しているのか、なかなか分からないものです。
その状況は案外自分が所属する会社でもあっても同じで、どんな過程で製品が開発されるのか、多くの場合ブラックボックスになっています。それを「見える化」するための手法を99個も集めています。
さて、製品開発の何を見える化するかというと…
99個の手法を全部挙げたくないので、まとめると以下のものがあります。
・考えるプロセスの見える化 (エンジニア自身のため)
・暗黙知の見える化 (チーム力向上のため)
・出来栄えの見える化 (管理のため)
・やるべきことの見える化 (戦略立案・実行のため)
それぞれの視点で、開発の各フェーズで紹介されています。
99個の手法のうち、特におススメなのは:
#06 製品のライフサイクルを見える化
これは、技術進歩のSカーブを指します。どんな技術もいずれ陳腐化しますが、技術が成熟するという前兆もあります。技術が完成の域に達しつつある段階で次の技術にチャレンジしていくということですね。
#20 機能ごとの市場価値を見える化
これはコスト競争に苦しむ企業にぜひやってもらいたいという、個人的にも思い入れのある機能価値分析です。
#74 役割を「見える化」RACIチャート
製品の仕様や設計変更の承認プロセスは多くの企業で超複雑になっています。日本企業はコンセンサスを重視するためさまざまな相談や稟議を必要としますし、曖昧です。その役割を見える化して、出来る限り整理してみてはどうでしょう。
#82 開発に誰が関わっているのかを見える化
ステークホルダー分析は開発に限らず、営業にも使えます。誰を説得しないといけないのかをきちんと整理して、実行しやすくします。
#89 開発テーマの難易度を見える化 開発ランク
会社の業務プロセスは冗長なことも多いし、簡単すぎてリスクがあることも多いです。やるべき仕事の難易度によってプロセスを変えると、経験としても非常に効果がありますね。
『製品開発の見える化99』からの名言
今の複雑かつ、業務が細分化された開発環境下においては、昔、ベテランの皆さんが失敗をしながら、暗黙知を身につけてきたような時間を持つことが、きわめて困難であるからです。
気づいたこと
見える化の目的って沢山あるけど、自分のためというのが一番楽しい
今日の一言
「開発ぶっちゃけ99」という本を出して欲しいな。
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