『BtoBマーケティングの定石』
マーケティングというみんなが苦手意識を持つアレですね。しかも、世の中の多くの企業はBtoBな訳ですから、押さえておきたい「定石」です。
特にデジタルの時代、マーケティングは色々な外来語が飛び交う空中戦になりがちですが、定石というだけあって、基本から教えてくれます。
例えば、いきなり「もともと、日本のBtoB企業は、マーケティングという概念が育ちにくい環境に置かれていました。日本国内の市場では、国土が狭いうえ大手企業は都市部に集中しているため、営業担当が足を使えば大きな成果を上げられました。わざわざつかみどころのない「マーケティング」に頼らなくても、フェイス・トゥ・フェイスの人海戦術のほうが安心して任せられたのです。」という私たちの苦手意識の原因を紐解くところから解説してくれますね。
何ごとも「やってる感」で満足してしまうと結果は出ないってことだと思います。
『BtoBマーケティングの定石』からの名言
•Webサイトを改善することで、お客様の「態度変容」を起こすというような提案は妄想としか言いようがありません。
今日の一言
BtoBって日本語で何て言うの?
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『プロジェクトマネジメントの基本が全部わかる本』
プロジェクトマネジメントは古くから存在する問題。そう、常に仕事上つきまとう困難、てことですね。こういう古くて新しい問題には、新しい解決策が提示されていることもあるし、新しい捉え方が提示されていることもあるので、定期的に読んだ方が良いわけです。「教育」や「健康」も似た類のテーマですね。
で、結論から言うと、決して目から鱗が落ちるということはないものの、表現がわかりやすい。昔のプロマネ本と比較すると、相当にわかりやすく、何をなすべきなのかが書かれているな、という印象です。
基本もしっかり押さえた上で、名言も多いし、具体性も高いです。
プロジェクトマネジメントがなぜ重要で、なぜ難しいのかといえば、以下の本質になると思います。
スタートとゴールが決まっている
不確定要素が多い
異なる立場や専門性をもつ人が分業してかかわる
その本質をとらえた上で、
プロジェクトマネージャーに選ばれる人はビジネスパーソンとして基本的な実務能力や交渉力が高いことが多く、また観察眼も鋭いことからプロジェクトの色々な不備に気がつきがちです。責任感もあるため、「自分がやらなければ」となにもかも手を出してしまい、これがかえってプロジェクト全体での対応が遅れリスクを増大させることもあります。
というスキル上の元も子もない能力がキモなのですよね。
能力向上は個人のさまざまな努力の結果身に付くものですが、どんな力が必要なのか、まさに基本がわかりやすい一冊です。
『プロジェクトマネジメントの基本が全部わかる本』からの名言
•交渉の前面に立たないプロジェクトマネージャーは各関係者から信用されないため、プロジェクトの継続性にも支障をきたします。
今日の一言
基本は基本。わかりやすさは改善できる。
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2024年のイノベーション本ランキング
本を並行して読む変な習慣がついてしまいました。さくっと独善的ランキングです。
いきなり1位発表します!
広告からタイトル買い。読んでよかった!面白過ぎる。
「論理」に文化もクソもあるか?って思いませんか?
2冊目はこちらです
人間は家畜化しているな。つまり、仕組みの中で無難な人生を過ごすように教育されているな、と感じていただけに、むしろこれは進化であるとの視点は面白いです。
3冊目。
世の中の動き、特にアメリカのビッグテック企業の動きを理解するのにベストな一冊です。イーロン・マスクが取る色んな動きは、私たちの生活に影響を与えるわけですが、少し先回りできるかも。
でもイノベーターは問答無用で『イノベーションのための超・直感力』。読みましょう。
よいお年を!
『外資系コンサルのスライド作成術 作例集: 実例から学ぶリアルテクニック』
久々にこういう超実用的な本を購入。
実践と知識って、雲泥の差なのだけど、デザインやスライド作成となると、そのものが紙面に表現できるからこういう本が存在するんですよね。
たまに見て、完成を高める必要がありますね。そうでないと、一般的な感性が普通になっちゃう。
『外資系コンサルのスライド作成術 作例集: 実例から学ぶリアルテクニック』からの名言
•漫画家の手塚治虫は「マンガは一種の象形文字である」という名言を残していますが、モノのイメージを視覚化し、それをコミュニケーションの材料に用いるということに、もともと日本人は適性があるのかも知れません。
今日の一言
言葉を操り、図表を操る。
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『テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想』
自らもリバタリアンだと思うことが多かったけれど、その裏にある感情とはどういうものなのでしょうか?
いま世間をにぎわせているイーロン・マスクなどの考え方は、どんなことから生まれた、どのような思想なのか?
私たち日本人は、あらゆることに意見を持つわけではないので、強い政治的思想が生まれにくいけれど、何事にもイエス・ノーをはっきりするアメリカでは異なります。
そんな背景から生まれたリバタリアン、さらにテクノロジーを最大限に利用するテクノ・リバタリアンとは?
これからの時代、絶対に知っておいた方がよい、そして上手に付き合うべき人種かもしれません。
『テクノ・リバタリアン』からの名言
欧米社会を揺るがす「白人至上主義」のポピュリズムは、白人の優越を唱え有色人種を差別しているというよりも、その実態は「自分が白人であるということしか誇るもののない」マジョリティのアイデンティティ運動だ。同様に日本社会の「ネトウヨ」は、自分が日本人であるということしか誇るもののない「日本人アイデンティティ主義者」と定義できるだろう。
今日の一言
どんな哲学も、その人の育ちから逃げられない
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『「論理的思考」の文化的基盤』
論理的ーーこれは、万国共通なものだと思ってました。
しかし、確かに外国人の論理とまではいかないまでも、他人の論理ってちょっと違うかも?って考えていたので、タイトル買い。そして、大満足。
論理の大事なポイントとして、原因と結果、つまり因果関係の捉え方がありますが、これは学校の歴史教育が大きな影響を及ぼしているとの仮説。そして、もちろんその仮説を支える根拠はたくさんあります。
米国の経済原理、フランスの政治原理、イランの法技術原理、日本の社会原理という4つの対極を比較して、うならせてくれました。
日本人が政治家を選ぶとき、「政策を」と言いながら、身近で共感度の高い人を選ぶ習性はこういうところなんでしょうね。これも一つの論理として勉強になります!
実は、こうした書評を書く行為は、小学校のときから繰り返し学んでいる「感想文」の延長にあるそうです。外国で教育を受けると、感想文は上手に書けないそう。自分も苦手だったけど。
『「論理的思考」の文化的基盤』からの名言
四つの原理ー経済、政治、法技術、社会-は、どの社会においても存在する領域である。しかし、どの領域が主流文化として選択されるかにより、当該国の教育の原理が決まる。教育原理の四類型(経済原理、政治原理、法技術原理、社会原理)には、それぞれに対応する固有の思考法と推論の方法とそれを体現する表現法がある。原理に固有の思考法はそれぞれ独自の論理性や納得性の基準を持ち、推論の方法は合理的行為の基準となる。そして各原理で価値ある知識の形態と能力/学力を規定する。以上が本書の仮説である。
今日の一言
論理も人間の創造。
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