『1兆ドルコーチ』
グーグルとアップルというシリコンバレーの両雄を支えた伝説のコーチ、ビル・キャンベルを追悼してエリック・シュミットがこの本を執筆しました。追悼ということもあるかもしれませんが、「こんな凄い人いるのか!?」と驚くことばかりのリーダーシップエピソードが満載です。
リーダーシップとは書きましたが、一応「コーチ」という立場が近いようです。周りからも「コーチ」と呼ばれていました。しかし、コーチを超えて親友やメンター、先輩、親代わりとも言えるような支えをシリコンバレーを創った偉大な創業者たちにしていたことがわかります。
ビルの指導の特徴は、創業者を信じること。とにかく創業者の思いや力を最後まで信じます。しかも彼らの「チーム」が持つ力を信じ、現場を大事にする点はとても共感できます。テクニックに走りがちなテクノロジースタートアップにとっても現場・人材・思いが重要なのです。
一方でこの本の特徴は、そうした偉大な功績を単に称えるだけではなく、他にも応用できるよう、他の研究成果も挙げながらその効果を一般的に解説してくれます。 最後に、コーチの支えが最も必要となりそうな50歳で転機を迎える際のアドバイスが5点挙げられています。参考まで。
- クリエイティブであれ
- ディレッタントになるな
- バイタリティのある人を探せ
- 才能を生かせ
- 将来のことを心配して時間をムダにするな
『1兆ドルコーチ』からの名言
「マネジャーの仕事は議論に決着をつけることと、部下をよりよい人間にすることだ」とビルは言った。
今日の一言
タイトルも大事だし、コーチイー(コーチされる人)も大事。
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