『ハーバード・ビジネス・レビューBEST10』からブルーオーシャン戦略
イノベーションのジレンマに引き続き、「BEST10論文」ではブルーオーシャン戦略が紹介されています。
ネーミングが直感的でわかりやすいのと、時代が競争に偏り過ぎていたこともあり、インパクトを残していますね。
クリステンセン流に言えば「新市場型破壊的イノベーション」ですが、「ブルーオーシャン戦略」の方がカッコイイですし、こちらに統一しちゃってもいいんじゃないでしょうか。
さて、ブルーオーシャン戦略とは何かと一言でいうと、「競争が行われている軸から外れ、新たな価値軸を提案すること」です。そうすることにより、競争激化にによる疲弊を避け、新しい成長市場を開拓することができます。有名な事例として、サウスウェスト航空やシルクドソレイユが挙げられています。
ブルーオーシャン戦略を取ると、一部の人からは、「すぐに真似されるのでは?」「競争優位性は?」という、競争軸での疑問や不安が出ますが、これはシステム的な視点からそう簡単に真似できないので、しばらくは大丈夫なのです。
レッド・オーシャン戦略 | ブルー・オーシャン戦略 |
既存市場内で競争する | 競争相手のいないマーケット・スペースをつくり出す |
競争相手を打ち負かす | 競争と無縁になる |
既存需要を取り込む | 新規需要を創出し、これをものにする |
バリュー・プロポジションとコストは相反する関係である | バリュー・プロポジションとコスト削減は両立できる |
差別化か低コスト化のいずれかを選び、最適なかたちで事業活動に結びつける | 差別化と低コスト化の両方を、最適なかたちで事業活動に結びつける |
『ブルーオーシャン戦略』からの名言
たとえば、サウスウエスト航空のスピーディで割安な旅行体験の提供を真似しようと思ったら、企業文化はもちろんのこと、路線の設定、教育研修、マーケティング、価格設定などを大幅に変更しなければならい。こんな大改革をすぐさま成し遂げられる大手航空会社など、どこにあるだろう。システム全体を模倣するのはけっして容易ではない。
テクニック | |
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『ハーバード・ビジネス・レビューBEST10論文』からイノジレ
『ハーバード・ビジネス・レビューBEST10論文』からドラッカー要約