『イノベーションを実行する』ことができなければ、ただのアイデアである
この本は企業内でイノベーションを興すための教科書になっています。企業内で新規事業に取り組むメリット、つまり(社内)リソースが多いことが、しばしばデメリットになります。
そのデメリットを最小にしながら、イノベーションを実践するための手引きを『リバース・イノベーション』の著者がしてくれます。
「ほとんどの企業には豊かな想像力と豊かなテクノロジーがある。欠けているのは、アイデアを現実化するマネジメントのスキルなのだ。」と書かれているように、大きな企業であれば、アイデアも多くあり、実践するためのリソースもあるが、実行に移されないことの方が多いのではないでしょうか。
それは実は既存の企業はイノベーション向けになっておらず、既存事業を安定的に継続するためにできているからです。
こういった既存企業のやり方では7つの間違いを起こしやすいと言います。
- インサイダ重視のバイアス
- 役割や責任について、それまでの規程を援用する
- パフォーマンス・エンジンのパワーセンターの支配を再強化する
- それまでどおりお数値指標で業績評価を行う
- 異なる社風の創造に失敗する
- できあがったプロセスを使う
- 同質化圧力に負ける
また、イノベーションを成功させるためには、一般に信じられている10の神話の真実を認識することが必要になるでしょう。
- イノベーションはアイデアがすべて
- 偉大なリーダーに失敗はない
- 有能なイノベーション・リーダーはシステムと闘う異端者である
- 誰でもイノベーターになれる
- イノベーションは有機的に育つ
- 企業のなかにイノベーションを組み入れる
- イノベーションを触発するには組織の全面的な変化が必要
- イノベーションは秘密作戦としてのみ実現する
- イノベーションはカオスで、管理できない
- イノベーションは新興の起業家にだけ可能だ
『イノベーションを実行する』からの名言
イノベーションに関する限り、データについて語るだけでは充分ではない。それどころか、データを強調しすぎるのは非生産的な場合がある。継続事業は九〇パーセントがデータ、一〇パーセントが未知の世界だ。一方、大胆なイノベーション・イニシアチブはちょうど逆で、一〇パーセントがデータで九〇パーセントは未知の世界かもしれない。このような状況でデータの話しかできないなら、大事なことの一〇パーセントしか語れない。
気づいたこと
イノベーターは継続事業の人とも仲良く
今日の一言
この人の本は、納得感高い割には面白く感じないな…
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