読むのは簡単なのにタイトルは『ひたすら読むエコノミクス』


『世界の経営学者~(「セカケー」)が最新経営学のエントリー本とすれば、『読むエコ』は最新ミクロ経済学のエントリー本という触れ込みでした。手にした結論は、タイトルや装丁からも予想されるように、セカケーよりももっとわかりやすさが意識されている印象です。
わかりやすさの反面、もうちょっと深いところまで…といった物足りなさは正直若干あります。ですが、日常の悩みごとの多くは経済的な視点で単純化することができるというメッセージはとても重要だと思います。少しでも単純化することができるのであれば、悩みの解決につながります。
「まとめとオマケとあとがきと」というセクションには、この本のメッセージがまとめられていますので、紹介します。(書評を手抜きで書けるような配慮?)

  1. 日常生活で用いられる用語と重複する経済学の専門用語(業界用語)の意味を正しく理解せよ。
  2. 意思決定主体は、次の特定の意味で「合理的」と想定する。①可能な選択肢を明らかにして、かつそれらの間の好ましさについての順位をつけることができる。②選択可能な選択肢のなかからもっとも順位づけの高いものを選ぶ。
  3. 「現実は複雑」といっているだけでは理解は進まない。現実の一部分を切り取り単純化するために前提(仮定)を明確にして、仮定からどういう結論が得られるのかを理解するモデル分析を行う。
  4. 仮定されることは真実とは限らない。現実と異なる仮想的な状況を設定する思考実験を積み重ねて、現実の理解を深める。
  5. 用いられる用語の定義,仮定,そして仮定から結論にいたる論理のあいまいさを取り除き,コミュニケーションの誤解をなくすための工夫として数学を用いる。
  6. 意思決定にトレードオフはつきもの。決めることはあきらめることでもある。
  7. 機会費用を見逃してしまう,サンクコストを考慮してしまう,という意思決定の落とし穴に気をつけよ。
  8. 意思決定は限界分析で考える。平均よりも追加11単位がもたらす限界便益・限界費用が大切。
  9. 戦略的状況では相手の立場にたって考えよ。相手がどのような目的や利害によって行動するのかを理解して,相手の反応や選択を予怨せよ。
  10. 戦略的状況は変えられる。先読み,コミットメントを駆使して自分に有利な方向にゲームを変えよ。
  11. リスクを考慮するために金額による評価額(確実同値額)を活用せよ。金額で評価することが難しい決定問題では,効用指標を割り当てて期待効用値を比較せよ。
  12. リスク回避的な人のリスクをリスク中立的な人に移すことで価値が生み出される。

『ひたすら読むエコノミクス』からの名言

問題なのは、業績連動報酬のような外発的動機づけの利用が、内発的動機づけを締め出し、トータルとして動機づけをむしろ弱めてしまう効果があると指摘されていることです。

気づいたこと
単純化したモデルを緻密に解くには複雑な数式が必要だが、適度な精度で解くならわかりやすい
今日の一言
「ひた読む」の方がしっくりくる

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