『CVC』
コーポレート・ベンチャー・キャピタルという、新しい形態のVCについて。
丁寧な解説というより、多くの経験者による意見をまとめた一冊になっているので、リアリティがあるだけでなく、意外とわかりやすいです。もちろんシリコンバレーを中心とした話になっているのですが、世界中でCVCがちょっと嫌われているのは共通のようです。
本業以外で「VC風」になってやいない?という問いかけが何度もされています。しかし、究極的にはエコシステムのメンバーであり、期待を込めてのメッセージを感じます。とにかく、CVC設立の目的が大切。
複数あってもよいと言われてますが、例えば、
- 外部の優れたイノベーションを自社に取り込む
- テクノロジースカウティング
- 投資→取引先、チャネル活用候補
- 国際的情報源とのパイプ
- 技術ライセンス
- 他のCVCへの投資
- パイプライン
- 守りの投資に徹する
- アーリー、グロースに投資し収益機会を得る
- スタートアップの企業文化を取り入れる
- 経営の啓蒙、教育
- 社内アイデアとの統合や一元管理
- PR
- 人材確保
- 人事部への示唆
- 従業員の生活の質
そして、成功するためのアドバイスで締め、CVCへのエールとなっています。
- 目的、ゴールのリストアップ
- 予算の割当 長期的なビークルの設計
- 各部門とのコミュニケーション
- 人材の育成
- VCへの投資
『CVC』からの名言
一方で、私は、スタートアップやVCファンドに実際の現金を投資しないコーポレートイノベーションプログラムを高くは評価していない。なぜなら、実際に資本投資をした場合には、スタートアップと業務提携するにすぎない場合に比べて、より自らの行動に責任をもつようになるからだ。
今日の一言
世界は案外近い。
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