逆イノベーション? 『リバース・イノベーション』
新興国を攻めると、いずれは富裕国にも普及するような製品やサービスが生まれるかもしれない。一般には、富裕国でかつて普及したような安い製品を新興国で売っていくというグローカリゼーションをやりますが、この本ではその逆をいく「リバース・イノベーション」を勧めています。
単に安くしても新興国には違う消費者がいて、かつての富裕国という側面だけでは説明できないといいます。言われればその通りなんだけど、案外忘れていることかもしれません。
忘れてしまいがちな新興国と富裕国の間のギャップにはどんなものがあるかというと、
- 性能のギャップ:それほど高性能でなくてもいい
- インフラ:例えば電力事情などは大きく異なる
- 持続可能性:新興国では環境破壊を進める大規模な取り組みが困難
- 規制:国によってもちろん異なる
- 好み:味覚など、もちろん地方によっても異なる
『リバース・イノベーション』からの名言
イノベーションは一般的に、まず富裕国で始まるものだったのである。しかし、本書で紹介するように、近年ではリバース・イノベーションの実例が数多く見られるようになった。
気づいたこと
日本は狭い国土に人口が多い。これは、イノベーションや経済発展にとってかなり有利。
今日の一言
リバース・イノベーションというのもクリステンセンの破壊的イノベーションの一種。だが、ただ単にローコスト化するのではなく、その土地の人たちを向いて商品を創ることは重要。
テクニック | |
---|---|
マインド | |
革新度 | |
読者限定? 33のスタートアップストーリー Founders at Work
戦略とは何か?に答える『企業参謀』
[…] この本は企業内でイノベーションを興すための教科書になっています。企業内で新規事業に取り組むメリット、つまり(社内)リソースが多いことが、しばしばデメリットになります。 そのデメリットを最小にしながら、イノベーションを実践するための手引きを『リバース・イノベーション』の著者がしてくれます。 「ほとんどの企業には豊かな想像力と豊かなテクノロジーがある。欠けているのは、アイデアを現実化するマネジメントのスキルなのだ。」と書かれているように、大きな企業であれば、アイデアも多くあり、実践するためのリソースもあるが、実行に移されないことの方が多いのではないでしょうか。 それは実は既存の企業はイノベーション向けになっておらず、既存事業を安定的に継続するためにできているからです。 こういった既存企業のやり方では7つの間違いを起こしやすいと言います。 […]