『The Fabric of Civilization』

タイトルを直訳すると『文明の布』ですが、Fabricには「組織」という意味もあるので、『文明の組織』とも言える、むしろそっちの方が合ってるかもしれません。人間の文明が発達した背景にある布、具体的には、繊維、紡織、染色…様々な技術の歴史と文明の関係をここまでか、という具合に語る本です。

そもそも、なぜ私たちは服を着るのか?という根本的なニーズや、どのようにそのニーズに応えて来たのかという歴史を知ることは知的好奇心を刺激してくれます。さらに、その歴史は技術とイノベーションが紡がれているものなのです。このように言葉にも入り込むほど「技術」が私たちの生活に溶け込んでいる領域は繊維や服飾を超えてありません。

日本人目線で読んでも、絹の輸出、製糸会社などが近代化を推し進め、日本の国力を高めたことなどを改めて気づかされます。もう少し繊維について詳しかったら面白く読めたとは思いますが、十分面白い。お勧めです。

『The Fabric of Civilization』からの名言

The most profound technologies are those that disappear. They weave themselves into the fabric of everyday life until they are indistinguishable from it.

今日の一言

もうちょっと読解力があればさらに楽しめたかも。

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マインドwww.dyerware.comwww.dyerware.comwww.dyerware.comwww.dyerware.comwww.dyerware.com
革新度www.dyerware.comwww.dyerware.comwww.dyerware.comwww.dyerware.comwww.dyerware.com

2022年のイノベーション本ランキング

越年アップデートでさらに凹みます。

 

まず3位については、レビューも書けてませんが…
『The Fabric of Civilization: How Textiles Made the World』という本。

解説を早く書きたい…とにかく、衣類や繊維などの歴史には必然と偶然による発明と普及が織りなす壮大なストーリーがあるということです。技術屋ロマンをくすぐります。

 

2冊目はこちらです

Who You Are?と「あなたは誰モノなのか?」と尋ねてきます。
つまり価値観。価値観を共有するための文化、特に企業文化についてHard Thingsのベン・ホロウィッツが語るわけなのですが、まぁ面白い。彼の凄い所は自分の経験だけでなく、歴史や専門家からの視点を入れているところ。超最高級の事例は歴史上あまり登場していないとすれば当たり前かもしれませんが。

そのWho You Areも触れている一冊がベストです。

 

2021年のベストは文句なく『異文化理解力 Culture Map』!膝打ち度最強。サイトからの追加データにも課金するなど、この本は使い倒しました。アメリカは世界ではないし、世界の中心でもない。どちらかというとシンガポールの方が中心に近いかも?

時代をいくつも超えてきただけのことはあります。今さらながらお勧めします。

ではまた来年!